麻酔医不足からがん医療事故

 がんセンター「麻酔医不足など原因」 医療事故で調査結果

麻酔医らが書類送検された県立がんセンター

 県立がんセンター(横浜市旭区)で二〇〇八年に起きた女性患者(47)=同市瀬谷区=の乳がん手術での医療事故で、同センターは事故についての調査をまとめた。

 まとめでは、麻酔医の人員に余裕がない▽医師間の意思疎通が不十分で、手術中の責任の所在があいまい▽異常を知らせる呼吸器の警告音が聞き取れなかった−ことが原因と結論づけた。

 また、元男性執刀医(37)とともに県警に十二日、業務上過失傷害容疑で書類送検された元男性麻酔医(41)が後輩の指導のため手術室を出ていた時間は約二十六分間だったことが判明。

 日本麻酔科学会の指針では、麻酔医は「患者を絶え間なく見続ける」としており、同センターは、「麻酔医は手術中に離席しない」などのマニュアルを策定。さらに、昨年末までに麻酔医を一人増員、機器を更新した。

 女性は簡単な会話や食事ができるまで回復。丸田壱郎院長は「何らかの補償を検討したい」としている。

 同センターを利用する自営業の女性(76)=大和市つきみ野=は「がん治療に絶対安全なんてあり得ない」と理解を示すが、別の患者の男性(69)=横浜市南区=は「ただでさえ、がんに苦しんでいるのに。あってはならない事故だ」と憤った。

2011年1月13日 東京新聞

150億円のがん治療設備

九州国際重粒子線がん治療センター

 光速の60―80%に加速した炭素線を病巣に体外からピンポイントで照射し、がん細胞を死滅させる最先端のがん治療施設。体を切らずに治療できる上、健康な組織への影響や患者の負担が少ないとされる。国内では4施設目の開業を目指している。  2007年4月の知事選で再選した古川康知事がマニフェストに掲げ、08年3月に県の計画に位置付けた。九州電力と九電工、久光製薬が設立した「九州重粒子線施設管理株式会社」が建物を建設。県と県医師会が設立した「佐賀国際重粒子線がん治療財団」が運営する。

アジアの病院と県が医療連携 新年度から 海外患者に対応へ 言葉の壁や高額治療費 トラブル防止狙う

 県は新年度から中国などアジアの大学病院と連携に乗り出す。鳥栖市の九州新幹線・新鳥栖駅前に2013年春開業予定の「九州国際重粒子線がん治療セン ター」は、中国の富裕層など海外患者の受け入れも想定しているが、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)や治療後のケアなどトラブルを防ぐために も医療連携が必要と判断した。
 
 国は外国人患者を誘致して日本の医療サービスを提供する「医療ツーリズム」を推進しており、県の構想はその具体化に向けた取り組みとして注目を集めそうだ。
 
 センターは、外科手術をせず、炭素線の体外照射でがん細胞を死滅させる最先端のがん治療施設。県が産学官連携で誘致したもので、事業費約150億円は九州電力など九州経済界の出資・寄付で8割弱が集まってるという。
 
 ただ、先進医療のために1回約300万円の治療費は公的医療保険の適用外。「実際、どのくらい患者が集まるか未知数」(県幹部)で、中国や韓国 などからの患者呼び込みも念頭に置く。政府も昨年6月に閣議決定した「新成長戦略」に国際医療交流を掲げ、同12月には最長半年間の滞在を認める医療観光 ビザを新設するなど国策として医療ツーリズムを進めている。
 
 しかし、海外からの患者の診察・治療では、料金支払いや専門的な医療用語の通訳などでトラブル発生の恐れがある。センター運営法人・佐賀国際重粒子線がん治療財団は「がん治療は生死を扱うシビアな医療行為。患者の母国の医療機関からの紹介や、治療後の経過観察などの態勢が敷かれなければ受け入れ は難しい」と主張していた。
 
 県は昨年11月に、中国拠点の具体化を含め、海外に向けた施策を担当する「国際戦略室」を新設。10年度内に策定する「国際ビジョン」(仮称)の中で医療ツーリズムを視野に入れ、中国の北京や上海の大学病院との医療連携を盛り込む見通しだ。

2011年1月12日 西日本新聞



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