末期がんの在宅緩和ケア

 がん患者へ「在宅緩和ケアまっぷ」 県東版を患者会作成

「在宅緩和ケアまっぷ」を示すシャロームの植村めぐみ代表(右)と岩隈よね子さん=杉戸町

 がん患者が苦痛を和らげる医療を受けながら自宅で暮らすために、県 東部の医療機関などの情報をまとめた冊子「在宅緩和ケアまっぷ」が刊行された。杉戸町を中心に活動するがん患者会「シャローム」(植村めぐみ代表)が作 成。がん末期でも在宅を望む人や、病院をやむなく退院する人に、地域に密着した情報を提供する試みだ。

 シャロームには、がん患者や遺族が参加し、会員は町内外の約160人。在宅患者の役に立つ情報をと、「在宅緩和ケアまっぷ作成委員会」の約10人が1年半かけて編集。体調がすぐれず議論だけに参加した人や、途中で亡くなった人がいたが、最終的に6人で完成させた。

 とくに重視したのは在宅緩和ケアを提供する医療機関一覧。県医療機能情報提供システムを調べ、医師の往診が可能な59医療機関を選び、電話番号や診療科目を示した。範囲は行田、羽生、加須、久喜、幸手、蓮田、春日部、越谷、吉川、草加、八潮、三郷の12市と近隣の4町。

 「往診医にはどんなことを話せばいいの?」のコーナーは、家族と一緒に医師に話すことを考えるよう提案。動ける範囲は「トイレに行くのも大変」と事情を 伝えることや、「食事が摂(と)れなくなったら点滴をしてほしい」と要望しておくこと、「具合が悪くなったら、臨時で来てもらえるのか」と質問しておくこ となどを例示している。

 自治体の介護福祉窓口と地域包括支援センターの連絡先も掲載。がん末期の対応が可能な訪問看護ステーションの一覧と、県内のがん診療連携拠点病院の相談窓口も示した。植村さんは患者としての経験もふまえ、「冷静になればわかることも、がんと宣告されると右往左往して迷う人は多い。とにかく相談して」と呼びかける。

 また、40歳以上の末期がん患者が受けられる介護保険サービス案内や、在宅緩和ケアに必要な費用を説明。ケアに役立つ医療用語集、参考図書、インターネットのサイト情報もまとめた。

 植村さんは「痛みは人間性を損なうと話す医師もいる。最後の最後まできちんとした治療を受けてほしい」。増田しのぶ副代表は「完璧な内容とは言えないが、一人でも多くの困っている人の手に渡るのが希望」と話した。

 2千部を作り、1部150円で販売。郵送希望者は、1部当たり80円切手2枚と返送用80円切手1枚を同封の上、〒345・0045、杉戸町杉戸高野台郵便局留め がん患者会シャロームへ。問い合わせは電話(090・4535・9198)で。(今井由紀子)

2011年1月13日 朝日新聞

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